コラム垂直調整

コラム補強Ver.3をUPして以来、補強後のコラムの調整方法等の問い合わせが何度か有ったので、
今回ばらしたついでに再調整をしたので簡単にまとめてみました。

と、言うかまさかこんな所を参考にする人なんかいないと思っていたんですが
実際に補強を入れたと言う報告も受けているし・・・

まあ、あくまでもこのやり方が正しいとは限らないのでそこらへんはよろしくお願いします。


1. まず、ベースになる定盤にコラムと補強部分だけを取り付け前後左右にどの程度傾いているかを計測します。

この時、許容範囲内ならば2.は飛ばして3.へいきます。

2. 定盤から外しひっくり返して万力にくわえ、平面を出しながら削っていきます。
ある程度削ったら1.へ戻り計測し駄目なら削りなおすと言うように1.と2.を繰り返してあわせていきます。

このとき、前後左右いっぺんに合わせようとするのでは無く、前後、左右のどちらか片方ずつ合わせて行った方が早く合わせる事が出来ます。

今回ばらしたついでに削り直し、1.の状態で
0.015mm以内(直径150mm)に収めてあります。

3. ボルトを止める足の部分の高さを計測しています。

ベースを引っ繰り返して見た事のある人は判ると思いますが、ボルトを止める足の部分はかなり雑な削り方がしてありそれぞれ高さも違っています。
ですのでそのままボルトを締めこむとベースが歪んでしまうので削って高さを合わせる事にします。

削り方は色々有ると思いますが、私の場合は厚手のガラス板の上に布やすりを敷いて1ヶ所ずつ削って合わせていきました。

4. 全体の高さを合わせたらベースにサドルだけを乗せて傾きを計測します。
この時ボルトは締めこまず、位置合わせの為だけに2、3山はまっているだけにします。

計測してOKならボルトを締める訳ですが、
締める前と後で数値が違う様なら、どこか高さが合っていないので削り直す事になります。

ここでも傾きの調整が出来るので、今回は0.01mm以内(直径200mm)に収めてあります。

ガラスの上のは文鎮代わりのSSの端材です。

ベースのボルトを締める部分は若干斜めになっているので、定盤と平行になるように削って有ります。

今回座金は2.5mmの厚い物に、ボルトも強度12.9の高力ボルトに変えてみました。

ボルトは近くに1本単位で売ってくれる所が在るので、そこを利用しています。

今回はこの状態で切削テストをしてみました。

切削条件はこれまで同様、10mm2枚刃のエンドミルでSSを削ります。

バイスに乗っているのはVer.3の時テストに使った物です。

外してみたやつです。
名前は何て言うんでしょう。

テスト結果です。

左から1mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mmです。
3mm辺りから振動が大きくなり3.5mmではダイヤルゲージがかなり振れていたので、実用になるのは2〜2.5mmだと思います。

剛性はVer.3から半分ぐらいに落ちていますが、
それでもVer.2以上ですね。



いちいち削って調整するのが面倒だと思う人には、
こういったものがあります。

というより本当はこれで調整するんじゃないかと思うんだが。




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